中国医療ニュース、春節期間中に草の根を訪問 | 心磁図法で隠れた兆候を発見、心臓病診断の新たな可能性

2025-05-07 10:02

中国食品薬品ネットワークニュース「おばさん、ここに横になってください。心臓の磁気を測定します。」1月16日午前11時、山東大学齊魯病院ワンストップ胸痛センターの看護師がボタンを押すと、山東省臨沂市の唐おばさんはアーチ型心臓磁気記録装置に送られました。検査は2分も経たないうちに完了しました。唐おばさんがベッドから起き上がるとすぐに、等磁気マップ、電流密度マップ、心臓磁気記録レベルなどの情報を示すレポートが印刷されました。

出典：メディアロール

唐おばさんは地元の病院でCT血管造影検査を受け、重度の冠動脈狭窄症と診断され、手術を勧められていたため、治療のために齊魯病院に来ました。検査後、唐おばさんの心電図と血液検査の心筋酵素指標には異常は見られませんでしたが、心臓磁気記録検査の結果は高リスクを示しました。

心臓磁気記録装置は、北京航空航天大学大型科学機器研究所の院士方建成氏と齊魯病院が共同で推進する医療と工学の融合研究成果転換プロジェクトです。2024年11月、山東省医薬品管理局の「第二類革新医療機器」審査ルートを経て販売承認を取得し、人体の心臓磁気信号の収集・記録に使用されます。

心臓磁気検出は、人体の心臓が発する極めて微弱な磁気信号に基づき、隠れた高リスク疾患を早期発見することを目的としています。「心臓磁気画像診断装置は、迅速、非侵襲、放射線フリー、高精度といった利点を有しています。緊急時に心筋虚血が疑われる患者の迅速なスクリーニングや、健康診断を受ける患者へのリスク警告など、幅広い用途に活用でき、患者が早期診断・治療の機会をより多く掴むことができます」と、プロジェクトの主要メンバーである齊魯病院放射線科長の于徳新氏は説明しました。

写真は、病院のスタッフが健康診断に訪れた健康な人の心臓磁気検査の準備をしている様子です。（撮影：斉貴栄）

心臓の磁場は非常に弱く、その強度は地球の磁場よりも数桁低いことが分かっています。人体の極微弱な磁気信号を捉えるためには、技術チームは地球の磁場からの干渉を遮断するほぼゼロの磁場環境を作り出すとともに、低コストで超高感度な極微弱磁気測定技術を開発する必要があります。

現在斉魯病院に勤務する方建成院士率いるチームメンバーの斉元坤氏は、チームがゼロからスタートし、独自の革新によって、ハードウェアからソフトウェアまで100%中国製の磁気心電図装置を実現したと紹介しました。

医療機器の有効性には、多くの臨床研究の支援が必要です。齊魯病院は、主導的な役割を担う機関の一つとして、ゼロ磁気医療研究応用連盟を設立し、急性心血管疾患における世界最大の微弱磁気機能情報データベースを構築し、6万人以上の患者の磁気心電図データを通じて、磁気心電図機器の臨床応用と実用化を推進しました。

こうした新しい医療機器の登録を促進するため、医薬品監督管理部門も強力な支援を行いました。研究開発の初期段階では、山東省食品医薬品局と山東省食品医薬品審査検査センターが事前に介入し、指導、研究と審査の連携を行い、登録審査期間を短縮したと報告されています。山東省食品医薬品審査検査センターの職員によると、研究開発段階では、審査員が磁気心電図装置プロジェクトチームと何度も協議し、審査の観点から意見や提案を提供したため、後続製品の登録・申請にかかる時間が大幅に短縮され、製品が一日も早く臨床現場で使用できるようになるという。

「心臓検査用のハイエンド医療機器の国産化を実現することは、中国の医師と科学者の共通の使命です。この磁気心電図装置の承認は、私たちの自信を大きく高めてくれました」と于徳新氏は感慨深げに語った。

双方のチームは、心筋虚血、不整脈などの適応症を対象としたこの装置の臨床研究に加え、今後の研究方向として、小型で利便性の高い磁気心電図装置の開発にも取り組んでおり、この最先端技術が一般家庭にも広く普及するよう努めていくと報じられている。（斉貴栄）

(編集者：張敬傑)

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